本日、受講者のお一人がお仲間との小さな声楽の発表会に誘ってくださり虎ノ門まで行ってきました。
ただの観客として大人しく座っている予定でしたが、即興演奏に駆り出されて正真正銘本当に即興で(即興と言うからにはそれが当たり前なのですが)声のパフォーマンスをさせて頂きました。
即興演奏=インプロヴィゼーションといって、全くなんの取り決めもなく、今回は誘ってくださったそのご本人と二人で“声のみ”で5分弱位だったでしょうか、気持ちよく心の赴くままにあらゆる声や奇妙な音を発しました。始まるのもどちらからともなく始まりますから、聴衆の中にはもう始まっているのに気付かないこともあります。終わるタイミングも当然、何の打ち合わせもなく終わりを見付けて行きます。そのスリルがたまらなく楽しく、この快感を一度覚えてしまうと多くの方が病みつきになってしまうでしょう。今日も本当に楽しませて頂きました。
でも実はこういうシチュエーションこそが、わたしの理想なんです。普段から進んで表現活動をしていなくとも、「何かやって」と依頼が来たら即対応する、ぼやーっとしていても必要な時直ぐに準備万端の状態になる、これが大事かなぁ~と思っています。
先日はオーディションという場を利用して対応力が錆び付いていないかを確認しましたが、今日のは本当に即興中の即興。醍醐味を味わせて頂きました。
それでもこの即興、なかなか理解してもらえないこともあります。即興って言ってるのに打ち合わせしようとする人が居たりとか(笑)それから聞く側でも、演奏が最後までぎくしゃくしていたり演者に固さがあったりすると不満を感じたりとか。そのようなことも全部引っくるめて即興だとも言えるのですが。全て聞き手の予想の範囲内で終わるならそんなつまらない“即興”はないですけどね。
その昔A猪木さんとモハメッド·アリが戦った時に世紀の茶番などと叩かれたりもしましたが、何の打ち合わせもなく真剣にただ感性に従ってやるしかない状況下では、あのようにもなり得るということなんですよね。
今日お聞きくださった皆さんは、目をまん丸くしながらもかなり喜んでくださり、呼吸法スケジュールのお問い合わせまで頂きました。
実際の歌とか今回の即興のようなことをもっともっと披露して聞いて頂くことも大切だと実感致しました。
また、即興(インプロヴィゼーション)を皆さんにお伝えしながら楽しむクラスも復活させようと思っています。