たった一回のライブをネタに、気が付いたら9回目のブログ更新です。
昨年夏に歌った後、「叫んでもどうにもならない事もある」というのを納得してしまっていた時、響きの乏しい声のままでは恥ずかしい、そんな姿を見せる訳にはいかないというマイナス思考のまま、人前に出ていたのだと今なら分かります。
そうです、その時は叫ぶことすらしていなかっただけなのです。
出演が決まってから本番当日までに、5度目の3.11という日も通過しました。報道等でもあの日を振り返ったり、今現在を再認識したりといった内容が繰り返され、どう歌うか?何を歌うかにも具体的な影響があった気がします。
そんな中でもう一度、吹けば飛ぶような自分に立ち返って皆さんの前に出て行ったら、悪い意味での緊張などが入り込む隙もなく、ただそこにあるのはリラックスからしか生まれ得ない集中でした。過去や未来に気持ちが飛び回ることも一切無く、ただその時その場に明晰な意識があり、聞いて下さっている方から醸し出される優しい雰囲気と一つになる・・・そんな状態を楽しむことが出来ていたのです。
これは7~8年前に一度辿り着いていた感覚に似てはいますが、もうこのような感じは味わえないのだろうと諦めていたというのもありますし、そのような “ 良かった感覚 ” を追い掛けることなく腹を括ったら、更にグレードアップしたものに出会えてしまったようです。そして歌い終えて感じたことは、虚飾を廃して叫べばまだまだなんとかなる、やっぱり歌には力があり、こんな自分の歌でも少なからず何かを伝えることが可能なのだということでした。
心に再び歌の灯がともりました。
※10月1日(土) 笹塚Blue-T さんにて 第十一回 ミトミライブに出演します!!