呼吸は切り替わる~名前のない、もう一つの呼吸法~

呼吸 声 歌 心 体 演奏 バランス 整える 緊張 リラックス  潜在能力 聞く 感じる 伝える 存在 表現 充実

ホントにあった怖くない話(ほんこわ)

もうかなり前に男湯のくだらない話を書きました。(この記事です→ https://nakayama-att.hateblo.jp/entry/2020/04/14/233030 )

それ以来のどうでもいい話をひとつ。

ちょっと知り合いの頼みで荷造りや梱包・袋詰めの仕事を、ちょっとボランティア気味に手伝って来ました。その現場での話です。

作業の責任者風の方が僕の近くに居た男性に向かって「じゃあニイさん、ちょっとこの荷物持ってもらえますか」とか、「あ、ニイさん、ちょっとその作業一旦止めてこっち来てもらえますか」、といった感じで、色んな作業を次々に頼んでいました。

一瞬は「兄さん」ってざっくばらんに呼び掛けてるのかとも思ったものの、なんか雰囲気的にそんな砕けた呼び方をする感じでも無い、極めて真面目な感じの人だったので、そういう名前の人なんだなと納得しました。

そう、僕は臨時で来てるだけの右も左も分からない立場ですが、その頼まれまくってる人はきっともう名前も呼ばれてどんな作業でも頼まれる常連さんなんだな、と思いながら自分の作業を粛々と進めていました。

ニイさん······ちょっと珍しい名字で、漢字はどんな字を書くのか、新居さん、仁井さん、新井さん······等々。そこから勝手に波及して、そういえば昔広島カープに新美っていうピッチャー居ったな、とか、合羽橋道具街のニイミのでっかいコックの看板を思い出したりとか、飛躍した妄想をしながら働いていました(ちゃんと集中して働かんかい👊)

そうしてる内にまた、今度は僕の直ぐ側で、「ニイさん、ちょっとそっちの端っこ持ってもらっていいですか」······「あ、すいません、ニイさん、これ、ちょっとこれ持ってもらえますか」······2回も聞こえたのでそっちを見ると、なんと僕に言ってるのでした。

それで、やっぱりこの人、名前が分からん人にはみんな取り敢えず“兄さん”って呼んでたのが判明しました。

なんや、やっぱりそうやったんか。

それでよく観察してると、女性のことは取り敢えず“姉さん”とか“お姉さん”と呼んでます。

身なりに似合わず適当やな、と、これでこのくだらない勘違いエピソードは一件落着。

の筈でした。

それで、朝からそんなこと考えていたのもすっかり忘れて夕方になって、掃除や片付けを始めた頃に事件は起こりました。

一緒に掃き掃除をしていた中年から初老の男性が(←もう、むやみにオッサンとは表記しなくなりました、僕もやっと大人になりました)おもむろに「あの担当の人、色んな人に“ニイさん、ニイさん”って言うじゃないですかぁ」と話し掛けて来たのです。

それで僕は「あぁ、そうですよねぇ」と返しながら、この中年の男性はきっと、もう少し節度を持ってやってほしいとか、仕事場らしく礼儀正しくやってほしいとか、そんなことを言い出すんだとばかり思って聞く準備をしてましたら、その後にその人が言った台詞が驚愕でした。

「私、名字が“ニイ”って言うもんで、紛らわしいんですよ」

「あの人が“ニイさんニイさん”言う度に反応しそうになっちゃって(苦笑)」

うぅ~わっ、こんなとこに“ニイさん”ホンマに居った。そらぁ“ニイさん”だけに、オッサンとは表記できまへんわ。

今から思うと漢字はどう書くのって訊いとけば良かったんですが、その時はあまりのことに気が動転して······(←呼吸法が全然役にた立っとらんやないかい👊)

作ってないですからね、あくまでも実話、同じ作るんだったらもっともっと強烈に面白い話にしますから。

ホントにあった話です。