呼吸は切り替わる~名前のない、もう一つの呼吸法~

呼吸 声 歌 心 体 演奏 バランス 整える 緊張 リラックス  潜在能力 聞く 感じる 伝える 存在 表現 充実

先ずは屁理屈みたいな、でも本当は屁理屈でも何でも無い大事なところから話を始めてみましょうか

何の話か、呼吸の話です。

一時期は繰り返し訴えていた、呼吸という言葉を使わないようにという信念は今もずっと変わりませんが、言葉の便利さに勝るものへとは未だ辿り着けていない状況なので呼吸という言葉を使います。

この呼吸という言葉を使わない事は、体の中でその営みにすっかり馴染んだ時に、色々な名前·名称が如何にそのものの本質深く又は広く迄を感じ把握させるのを難しくしているかに各々で触れて頂ければ良いと思っています。

呼吸の話では無くとも、木とか花とか、世界中に一体いくつのそれらを網羅した辞書や辞典や論文·学説があるか分かったものではありませんが、例えそれらを全て読み切って理解したとしても、木や花の全てを分かったことにはならない。寧ろそのような文字や言葉に出来なかった、成らなかった事、そっちの方に永遠の広がりがあると感じるものです。

これは人間という名称·呼称もそうですし、貴方個人のお名前でも同じだと思います。

なので遅かれ早かれ何れかの時点で、呼吸という言葉から離れる瞬間に出会って頂ければ良いと思っています。

それでやっと話が始まります。

鼻から或いは口から息を吸うことは可能ですが、鼻で或いは口で息を吸うことは不可能、これは屁理屈に聞こえますか。

気管を通して肺まで空気を到達させるという話で考えますと(つまり皮膚呼吸のことは含まれません)、鼻と口が入口·通り道となるので鼻から口から息を吸うことは可能です。しかし、鼻そのものに体の外側にある空気やその他を、鼻よりも奥の体内へと呼び込む能力は無いように感じるのですが皆さんはどうでしょうか。このようなことは解剖生理とか医学関連の書物に“答”は書いてあるのでしょうが、各人が自分の体で体験してみることが大切です。もしかすると出来るかも知れませんから。

口は鼻とちょっと様子が違うようで、例えばストローや唇で液体や流動体·個体も吸い込むことは出来ます。この能力のメカニズムを自分の口の中の感覚に集中してよくよく検討してみると、頬と舌の筋肉を駆使して口腔を極力小さくすぼめてから、舌を後ろへ引いている、つまり注射器に液体を取り込むような動きをしていることが分かります。

なので、口の外側にある何かを口の中までは器用に取り込むことが可能ですが、その機能では、気管から肺にかけて空気を送り込むことは出来ないと感じますが皆さんはどうでしょう。

なので、鼻や口 “ から ” 息を吸うことは可能ですが、鼻や口 “ で ” 息を吸うことは不可能ということになります。

こんな重箱の隅をつつくようなくだらない話題ですが、こんな所からでも呼吸の本当に辿り着ける話の始まりになればと書いてみました。

ただ、こんな事を長々と書き連ねてはいますが、例えば初めて僕のワークショップに参加した人が、「息は鼻で吸うんですか、それとも口で吸うんですか」と質問されたとしても、「両方違います、どちらも無理です」などと嫌みったらしくここまでに書いたようなことをだらだらと説明するものではありません。そのような応対は単なる意地悪というものです。このように質問する人はきっと、「鼻で、口で」と言う時にそれは、「鼻から、口から」という意味で仰っているのは分かってますから。

それでも、呼吸の本質を本気で体感し自分のものにしたいという真剣さが感じられたなら、「厳密に言うと······」という形でこの記事に書いたような事から語り始めることもあるでしょう(※これ迄の経験では鼻や口に息を吸う能力があると思っている人も割りと居るようですが、殆んどの人がそんなこと考えてもみなかったというのが本当のところで、そのような人達にここに述べたようなことを伝えると大抵は目をぱちくりさせてキョトンとしたような顔付きになります)。

この文章にVol.1とか①とか第一回などの番号を付けると僕が不得意の続きもの·シリーズものに自ずと自分を追い込んでしまうことになるのでそれはしませんが、明らかにこれは続きのある文章です。

今のところ、時や場所が変わってもそう簡単には内容に変化が無いような事を書こうとしているからです。

ワークショップの録画を観ても特に役に立たない感じがしますし、ワークショップ未体験の人が先にそんな映像を観てしまったら却って良くないんじゃないかとさえ思いますが、この記事に始まりこれから書き連ねようとしているような内容であれば、動画・YouTubeなんかでチャンネルを立ち上げるのも良いかなと感じています。

それはそれとして、気が向いた時に又続きを書かせて頂きます。

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