いきなり命懸けの商売となってしまった床屋さん、大阪では散髪屋ということが多かったですが、へ行きました。
いつも僕の髪をカットしてくれる若旦那が、「休業補償してくれるなら直ぐにでも休みたい、それ位に怖い」「3月頃から客は3割は減っている」「今月は家賃が払えず待ってもらった」と次々にこぼしていました。
僕の実家はかつては酒屋でしたが、時の総理大臣の政策の影響をもろに喰らってひとたまりもなく見事に破産、閉店廃業に追い込まれてしまいました。
今日は髭を当たってもらっている時にそんな暗い思い出も話して、自分が住む街の灯を消さない為に何が出来るかを考えました。
今のところ僕は約30日間隔で髪を切ってもらっているので、「25日周期にしましょうか?」などと提案すると、「いや、それだと余りにも髪が伸びて無さ過ぎますよ」と苦笑いされました。
「それでは!」と、「カラーリングなんかどうですか?少しでも売り上げ増えませんか?茶髪とか金髪、やってみてくださいよ(笑)」なんて提案すると「仕事に差し支え無いんですか?」と心配してくれるも、「そんなもん、ありますかいな!」で話し合い成立。
今日は僕が入ってから急に立て続けに来客が増えて忙しくなり始めたので次回からのお楽しみということになりました。
1000円や1500円カットの店が台頭し、ただでさえ理容組合に加盟登録した正規の商売は苦しい中でのこのコロナ騒ぎ。古くからの街や地域の歴史を知る地元のお店が姿を消すことは、回り回って必ず自分の生活にも暗い影を落とすことになります。
そうなる前に、上田馬之助のように、否、やっぱり馬之助は嫌やな、清潔な金髪に生まれ変わるのです。こっちはそれで良い気分転換にもなる訳です。
何事も、助け合い、助け合い、慌てない、慌てない、一休み、一休み。
床屋の若旦那も自分も、来月も無事でいられますように。
ちょっと髪の色が変わった位で急によそよそしくなったり無視しないでくださいね、真面目過ぎるそこの貴方。