中華バイキングのお食事と歌のお届け物、そんな企画で歌わせて頂きました。以前同じ催しで歌ったのが7年前になるのだそうです。
ところで、時々テレビで懐メロ番組というものが放送されますが、往年の有名な歌手の方々を観て「以前のように声が出なくなったなぁ~」と思うことがよくあります。
7年前に歌った時、そのように声が出なくなる感覚を想像することは非常に難しいことでした。練習として歌うことに身体が反応しない体質なので、リハーサルも含め、身体ごと本気で歌いたい時以外は大きな声も出ませんし、自分の声域の中での高音域も全く出せません。
しかし、例えば聴衆が居て下さる場など、「さぁ、歌うぞ」という場に臨むとたちまち別人のように声が出る、そんな経験をずっとして来ていました。
普段どのように声を育て、守っているか?技術的なことも含めて非常に大切なテーマだと思います。最近は他の方々の声をケアすることが中心で、自身の声のケアに関して無頓着な傾向は続いています。なのでその辺りを今一度見つめ直すことは当然重要なのは理解している積りですが、今回約7年振りに歌ってみて、その準備期間も含めて身体が感じたことは、懐メロ歌手の声の問題への理解を少し深めました。
少なくとも7年前は、歌えば(叫べば)なんとかなると思っていた・・・けれども年齢を重ねた結果、“いくら叫んでもどうにもならない事もある” と、妙にもの分かりよく、変に納得している自分がそこに在ったのではないか?と思うのです。
もちろんこれはあくまでも現時点での途中経過に過ぎず、今後どうなって行くのかは知る由もありませんが。
懐メロ歌手は、例え叫んでもどうにもならないと気付いても、もうどうにもならないこともある・・・のかも知れません。